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人間精神は、様々なことを体験することができます。
ただ単に感覚的で肉体的な体験もあれば、精神的な体験もあります。
いわゆる神秘的な体験、宗教的な体験というものもあります。

しかし、例えそれがどんな宗教的なものであったとしても、
その体験がただの快楽と自己満足の繰り返しになるならば、
それは心の未熟な欲望に変わりありません。

どんな領域のものでも、欲望は欲望であり、快楽は快楽です。
あなたは自分で「神を体験した」と思い込むかもしれませんが、
そのような思い込みは非常に危険なものです。
それは単にあなたが自分で作り上げた幻想であるかもしれないからです。

なぜ私たちは宗教的な体験を追い求めるのでしょうか。
何か神秘的な体験をしたい、神を体験したいと考える人もいますが、
そのような追求は心の欲望、渇望にほかなりません。
それは自分を高めようとするエゴであり、達成欲や野心と同じものです。

体験を欲する精神は、自己満足を求めているのであり、
そのような宗教的な体験によって自らの心を満たそうとしているのです。
心が空っぽで何もないので、それを埋め合わせるために宗教的な体験を欲し、
結果そのような精神は体験そのものに依存してしまうのです。

体験への依存、執着があるところには必ず恐怖と葛藤があります。
あなたは自分が得た体験を失うことを恐れ、絶えず脅えます。
結局そのような体験は感覚的な快楽と同じ次元にあり、
実は何ら高尚なものではないのです。

真に高尚なもの、神聖なものとは、まず自由な精神から生じ、
そして自由な精神とは依存や執着を持たない精神です。
真に自由な精神だけが、本物の宗教的な生を生きることができます。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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