Check

人間の持つ心の執着は、やがて必ず悲嘆に行き着きます。
どんな執着の対象であっても、それが永遠に続くということはありません。
人間関係にしても、精神的な心のよりどころにしても、
それらは必ずいずれ消えてなくなるものです。

私たちは様々なものに執着し、その執着物が自分を支えています。
執着が強ければ強いほど、それを失ったときの悲しみは大きくなります。
その対象に存続しているあいだは、その対象がなくならないかと心は怯えています。

心はその対象に執着し、その対象が失われることを絶えず恐れ、
そしてついにその対象が失われると、心は支えを失って崩壊します。
そのような事態を引き起こしたのは、ほかでもないあなたの執着心です。

自分の満足、自分の心を満たすための対象に私たちは執着します。
それが生きるための活力、自分の心の支えとなるのですが、
しかしそこから始まるのは、絶えざる自己防衛の戦い、恐れと不安です。

このような精神の活動性の中に、自由は決してありません。
何かの対象に心を縛りつけていては、決して自由であることはできません。
その対象が人であれ、お金であれ、仕事であれ、神であれ―

執着心とは、どこまでいっても自己中心的な心の働きです。
あなたは自己に固執するために、何かに執着するのです。

執着からは、怒りや嫉妬、憎しみといった感情も起きます。
例えばその対象を誰かに獲られたと感じた場合、
または自分だけの対象物、自分を成り立たせる執着物が損なわれたり、
何かによって失われたりすると、そのような感情が起きます。

執着心とは、人間の醜さであり、未熟さです。
それは自分も他者も自由にしません。
それは自分を縛り、他者も縛るのです。

執着は人間のエゴから生じるものです。
執着なく生きるとは、エゴを放棄することを意味します。
常に自分中心にしか考えない「エゴ」というものの放棄です。
人間の美しさ、純粋さ、そして心の自由は、完全な自己放棄から生まれます。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

Trackback URL

http://divinesoul.jp/column/kokoronoshuchak/trackback