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昔からの言葉に、

「色即是空」というものがあります。

「空」は「心の判断を加えない中立の状態」

「色」は「心の判断・評価を加えた偏った状態」

という意味合いがあると言われています。

「空」とは、すべての現象や事物にも色がついておらず、

無色透明で、中立の状態であるということ。

この「空」に色をつけてしまうと、偏りや苦しみが生じてしまう―

たとえば、コップの中に水が少しだけ入っているとします。

『水が少ししかない。足りない』と思い、不平不満や愚痴や悪口を言うと、

その「心の判断」によって不機嫌・不愉快になってしまいます。

反対に『まだ水は残っている。これで十分』と思うと、

不愉快にはならず、嫌な気持ちにもなりませんね。

水がどれくらいの量であっても、もともと「空」であり、

「色」＝「心の判断・評価」によって苦にも楽にもなる―

このことは、人生で起こる様々な出来事についても言えると思います。

「つらい、悲しい」「自分は不幸だ」と思いたくなることもありますが、

そのような心の判断＝「色」が苦しみを作っているかもしれません。

元々、物事というのは色がなく「空」で、それは苦でもなく不幸でもない、

心の判断によって苦や不幸になってしまうという教えが、

この「色即是空」であるように思います。

本来、すべての物事は「空」であり、中立(ニュートラル)であり、

苦でも不幸でも悲しいことでもない、

心の判断によってそれらが生じてしまう・・・

苦悩、悲しみ、つらさ、悩み、迷い、葛藤―

すべては「そう思う心＝心の判断」から作り出されてしまう・・・

世の中の物事は、本来は中立であり、

苦も無く不幸でもなく、「空」であるということ。

それを苦しみや悲しみや不幸にしてしまうのは、

「自分の思う心」であるということ―

結局、幸福も不幸も、

人の「思い＝心」次第ということではないでしょうか。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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