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私たちの思考は、一日の中で活動していない時間がたくさんあります。

しかし、私たちは思考だけがあまりに重要視され、

逆にこの思考が活動していない静寂の空白が見過ごされています。

私はよく「止める」という言葉を使います。

それは思考のない状態、思考と思考の間の沈黙を意味しています。

その沈黙の中に、私たちの本来の存在、本質があります。

そして、私たちの本当の姿とは、その本質ともいえる沈黙の中に

あるということがわかるはずです。

「止める」ということは、もう自分の側から何も働きかけないということです。

思考が起こったら、ただそれが起こるがままに任せ、自分の側からは何もしては

いけません。

「思考を止めたい」とか、「どうすれば思考が止められるか」といった干渉をせず、

ただそれらの動きに気づいているということです。

つまり、思考に思考を重ねないこと、頭の中の夢想に囚われないことです。

今この瞬間、ただ何もせずに静かにしてみてください。

そうすると、あなたの頭の中に何かが思い浮かぶかもしれません。

それは思考です。

しかし、その思考を追いかけては、その網に縛られるばかりです。

頭に何が浮かんでも、そのまま干渉せず放っておくことです。

必要以上にそれを追いかけず、ただそれに気づき、そのまま流れていきましょう。

それこそ、過去にも未来にも縛られない自由な生き方です。

というのも、思考こそが過去と未来の投影だからです。

「止める」ことで、徐々に思考のない沈黙に気づくことができるように

なるでしょ う。

そしてその沈黙の中に、真に存在するもの、私たちの本質であるものに

気づくでしょ う。

それこそ真のリアリティであり、愛であり、幸福なのです。

すでにそこでは、全てが満たされていて、これ以上なにも追い求める必要は

ないので す。

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