Check

親切な行いというものは、

いかなるものであれ報酬を期待して行うものではありません。

親切な行いというのは、それ自体に意味がある行為です。

報酬を得たいから善意に励むというのは本末転倒です。

親切な行為の意味は、親切な行為を行うということそのものにあります。

それは無償の愛、善意であり、いかなる報いも求めません。

報酬や報いを期待したり、自分の見返りを少しでも考えるなら、
それは善意ではなく偽善です。

本当の親切とは、自分を捨てて相手に尽くすこと、思いやることです。

そこには「自分のために」という思いはありません。

「自分のために」という気持ちが少しでもあるなら、

どうしてそれが親切と言えるでしょうか。

見返りを求める心があるなら、そこに本当の親切はあるでしょうか。

たとえ何も得ることができなくても、相手をただ純粋に思いやること、

無私の心で愛を与えること、それが「親切」です。

親切に欲があるならば、それは親切ではありません。

ほんの少しでも私欲があるならば、それは偽善なのです。

美をまとった行為とは、無私の行為です。

純粋に善意の気持ちから相手のことだけを考えて行為すること。

そこには「自分のもの」「自分のため」「自分の幸せ」─はありません。

親切な行為によって自己満足を感じるなら、それは真の親切ではありません。

本当の親切には、自己満足というものはありません。

自己─エゴ─のすべてが消え去ったところにこそ本当の親切があります。

自分が愛したからといって、相手に愛し返さたいと思うのは間違いです。

また、相手が愛し返さないからといって不満や怒りを感じるのも間違いです。

不満や怒りがあるところに愛や親切はあるでしょうか?

見返りを相手に求める心があるならば、それは愛でしょうか?

それは愛や親切ではなく、自分のことを求める欲望です。

愛は何も望まず、求めず、要求しません。ただ与えるのみです。

自分を空(から)にして、相手のことを考えること。

どんな見返り、報酬がなくとも、また相手からの愛情が返ってこなくとも、

ただ純粋に愛を与えること、変わらぬ気持ちで親切を尽くすこと。

それが本当の愛であり、善なのです。

Trackback URL

http://divinesoul.jp/column/20130829/trackback