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もしあなたが、

一つ一つの小さな出来事の中に、

大いなる神秘や無限の広がりを感じられるようになれば、

人生は不滅となって輝き続ける。

退屈、倦怠感、虚しさ、憂うつ─

こうした気持ちは「生」に対する感受性のなさ、

「生命の神秘」に対する感受性のなさから生まれる。

どうすれば感受性は開かれるのだろうか?

それは知識や言葉、過去の記憶を空っぽにして、

心そのものを無限の可能性へと飛翔させることによってである。

惰性的な習慣や習俗、過去を引きずった記憶や知識に終止符を打たなければ、

心を新鮮にすることはできない。

過去の知識や習慣に縛られない心とは、まさに無垢なる心である。

子供のように無垢な心であって初めて、世界は輝きと驚きに溢れる。

世界は一瞬一瞬無限の奇跡に満ちているというのに、

我々のほとんどはその無限の神秘を感じない。

つまらないことや世俗的なものに囚われたり、

一時的な娯楽や享楽ばかりに心を奪われる。

一時は熱狂しても、それが過ぎれば虚しさが残る。

楽しみや快楽がなくなり、生活が空白になればなるほど、

得体の知れない虚しさや虚無感に襲われ、恐怖や不安が湧き上がり、

先の見えない暗闇に飲まれる。

「何も知らない」ということが、心を不安にさせる。

何もない「無」に私たちは耐えられない。

私たちの生活の基盤は、何もない虚しさからの逃避にほかならない。

だからこれほどまでに快楽や娯楽が誇張される。

何もないと思える当たり前の生活の中に、奇跡はある。

小さな一つ一つを大切にすること。

今起こりつつある「奇跡」に対して子供のように感受性を開くこと。

それは一時的な快楽や熱狂といった軽薄なことではなく、

世界という神秘に対して感受性と注意力を開け放つことである。

世界は生きている。

風は吹き、鳥は飛び、雲は流れ、太陽は輝いている。

花は咲き、虫が這い、川が流れ、雨が降る。

それら全てが「生きている」のであり、宇宙の測り知れない奇跡である。

そこには無限がある。

大いなる未知がある。

知りえないからこそ、心は決して満たされることもない。

満たされることがなければ、失われるものもない。

失われるものがなければ、虚しさも起こらない。

虚しさとは、精神的な所有や快楽の経験を失った時に起こる。

あなたが何も所有せず、どんな快楽や慰めにも執着しなければ、

あなたから失われるものは何もない。

あなたは最初から空っぽであり、空っぽな精神こそが真の自由である。

そう、それは生まれたての赤ん坊のように空っぽの精神である。

空っぽな精神から、世界という神秘を感じること。

測り知れない心から、可能性を無限にすること。

一つ一つの生命と共に、果てしない奇跡と共に生きること。

そうすることであなたの生は不滅となり、

決して停滞することなく光に満ちるのである。

人間の本当の喜びや幸福は、どこか遠くにあるわけではない。

それは追い求めたり、しがみついたりするものではない。

あたり前の日々の中に、絶えることのない喜びはある。

生きていくこと、ただ生きることそのものの中に幸福はある。

一日一日を生きていくことが、まさに奇跡なのである。