多くの人々は、

霊的な力を学びたいという気持ちが強すぎて、

良し悪しも見定めることなく、

様々なものに安易に飛びついてしまう傾向があります。

しかし、自分自身の心の動きを本当に理解していなければ、

そのような無我夢中の霊的な追求は、

やがて自分を傷つける原因になってしまうでしょう。

霊性を学ぶということは、

ただただ欲に促されて飛びついたり、

遊び半分で心楽しいものを求める気持ちで行うものではありません。

それは本当に真剣で厳粛な活動なのです。

霊的なものは、神聖なものです。

よって人間自身の心が清められないかぎり、

本当の霊的な活動というものはないのです。

まず、自分自身の心を見つめなければなりません。

心を清め、欲の濁りを浄化し、

透明でまっさらな状態であって初めて霊的な活動が始まります。

あなたがもし恐怖や不安、焦りや心配事にとらわれ、

心が定まらず、いつも混乱しているのなら、

どうしてそこに神聖で厳粛な活動性がありえるでしょうか。

そのような心はまだ欲やエゴに縛られているのであり、

その心の乱れというものは聖性を壊してしまうのです。

ですから、人間はまず自らの「心」から始めなければなりません。

心の調和とバランスをしっかり保ち、

さざ波一つ立たない湖面のように静かな状態になって初めて、

人は霊性の探究とその扉が開くことができるのです。