「なぜこんなに勉強しなければならないのでしょうか」

それは、あなたの親や教師、そして社会が、

勉強することを強いるからです。

周りの人々、大人たち、文明のあり方がそうなのです。

そしてその勉強と呼ばれるもののほとんどは、

良い学校、良い会社に入るための勉強、社会で生きていけるための勉強です。

しかし人生とは、良い学校に入り、良い会社に入るだけのものでしょうか?

確かに、今の社会で生計を立てて生きていくためには、

専門知識を覚えたり、数字の計算もできなければなりません。

しかし人生というものが、ただ生計を立てるだけのもの、

ただ仕事をするだけのものになってしまうならば、

あなたはまったく精神的に乏しい、貧しい人生を生きることになるでしょう。

知識や計算、専門用語を学ぶこと以上に大切なものが人生にはあるのです。

あなたが今やっているのは、社会で生き抜くための勉強です。

しかし、そういうものとはまったく異なった「学び」というものがあり、

この学びこそ、最も重要になるものです。

あなたは「心」を持ちます。

心がある以上、悲しみや不安、恐怖や葛藤があります。

そうした内面の問題はいつもあなたと共にあります。

あなたはその心を学ばなければなりません。

また、目の前には「世界」があり、

その世界の出来事、あらゆる自然の動きから、

「生きるとは何か」「人生の意味とは何か」という、

より根源的で深遠な学びというものもあるのです。

「生」というものは、深く、広く、無限に満ちたものです。

学校や教科書には書かれていないものが、この世界には無限にあるのです。

もしあなたがただ学校で覚える知識だけの人生を生きるなら、

あなたの人生は途方もなく貧しいものとなるでしょう。

教師が教えてくれるもの、親が言うことが全てではないのです。

それ以上により多くのものが、あなたの目の前にあるのです。

あなたは「生」という無限の広がりから、無限に多くのことを学びとれます。

そしてその「生の探究」こそ、真の学びです。

それはつまり、真理の探究、生きる意義の探究であり、

生の真実を見出そうとする本物の学びです。

教師、学校、教科書から学べることが全てではありません。

社会で生きるための知識というものは表面的なものでしかありません。

その全てを超えて生きなさい。

本当の「生」を見つけるために、あなた自身で生を探究するのです。

他人から「勉強しなさい」と言われてノートを広げるのではなく、

自分で目の前のものを見つめ、聴き、生そのものを体験し、

人生というものを発見していくのです。

自分の足で「世界」を歩いてみなさい。

そこには教科書にはないものが書かれています。

教科書の紙は火をつければすぐに燃えてしまいます。

その紙に書かれた文字も消えてしまいます。

しかし、万物そのもの、生そのものは永遠にあり続けています。

それこそ命の本質であり、真実なものであって、

無限に多くのことを知り、学ぶことができるのです。

知識を、言葉を超え、

大人たちが言うことを何でもかんでも信じ込むのではなく、

自分で自分の人生を発見し、自分の足で歩みなさい。

もしそれができなければ、あなたの人生は凡庸なものとなってしまうのです。