目の前であらゆるものが生き、活動している。

生命は決して止まることなく、生動し続けている。

それは宇宙の聖なる活動、命の絶え間ない創造である。

空を飛ぶ鳥、地を這う虫、花の美しさ、草木の生命力、

天の動き、星の輝き、太陽の光、雨の滴り、風のなびき、川の流れ─

その全てが生であり、生命の神聖な活動である。

もしこの生命の神聖な活動を感じる心がなく、

またそれを見ることのできる「眼」がなければ、

その人はあたかも大いなる魔法の世界の中で目を閉じて寝ているようなものだ。

広大な神秘は我々のすぐそばにある。

それは今この瞬間そこにあって、常に生きている。

しとしとと降る雨も、それによってできる水たまりも、

その水たまりの中に映る空の青さも、すべては生の奇跡である。

それは「あたり前」なことではなく、生命の大いなる神秘なのだ。

多くの人々は、当たり前なことを当たり前なこととして片づけてしまう。

あまりにも平凡で当たり前な出来事なので、

それを神秘とも奇跡とも感じることができなくなっている。

しかし日々の当たり前の出来事の中に、驚くべき奇跡がある。

世界が存在するということは、それ自体が奇跡である。

あらゆるものが動き、生きているということ、それ自体が神秘である。

霊的なもの、神聖な何かは、どこか遠くにあるのではない。

それは追い求められたり、手に入れるようなものではない。

大いなる宇宙の奇跡は、ごくごく当たり前に日常の中にこそある。

それ以外に奇跡というものはない。

一日一日を生きていくことの中にこそ、測り知れない神秘がある。

だから躍起になって何かを求める必要はまったくなく、

あたり前に生きている中の日々の尊さ、かけがえのなさに気づき、

「生」に対して心を開くことが大切なのである。

どんなに小さなものにも、奇跡は宿る。

その奇跡は、宇宙が誕生したときほどに大いなる奇跡であり、

測り知れない無限のエネルギーを持ってそこに存在している。

その一切は「今」という生命の一瞬一瞬の中にある。