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生の神秘というものはいたるところにある。

しかし我々の多くは、

その神秘と共に生きてはいないようだ。

世間の人々はあまりに心が忙しすぎて、

生の神秘を感じるだけの余裕と空白がない。

毎日仕事仕事に生を費やしている人が多い。

ただ静かに、心静かに目の前の世界を見つめてごらん。

そこには神秘がある。

空を飛ぶ鳥の中に、大地に咲く一輪の花の中に、

吹き去る目に見えぬ風の中に、神秘はある。

存在するもの全てに神秘が宿っている。

絶えず動き続ける天体。

何もない夜の暗闇。

フクロウの鳴き声。

小川のせせらぎ。

膨張し、息づく空間。

神秘は常にそこにある。

生きているもの、自然のままに存在するもの全てが神秘なのだ。

しかしあなたたちは、この神秘を見ず、感じない。

心が機械のように固まってしまっており、

生と宇宙の”偉大なる不思議さ”に耳を傾けない。

無垢な子供たちは、

この神秘に気づき、そこに喜びを感じている。

遊ぶことが生きることにほかならない子供たちは、

外気の中で好奇に満ちた目で世界と対している。

生物や植物、天体や様々な生の不思議を見つめるときの子供の目は輝いている。

子供たちは神秘に触れている。

彼らは純真で、無垢で、心が生きているからだ。

だが大人の社会というものは、

子供たちが持つような純真な精神を壊してしまっている。

そして、かつて純真無垢だった子供たちもまた同じような大人になっていく。

そうさせているのは、この社会である。

神秘を感じる心を失わせ、生を貧しくさせ、

人間の本当の幸福や喜び、絶えることのない豊かさを失わせているのは、

我々の社会、我々大人の生き方そのものなのだ。

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