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もし私が学校の教師になれるならば、

私は真っ先に「教科書を捨てなさい」と言うだろう。

そして、

「他者が言うことを信じるよりも、自分の目で見て感じたものを信じよう」と言うだろう。

全てを疑い、自分で生の真実を発見していくことが本物の「人生」なのだ。

私は子供たちと一緒に、

一から「生きるとは何だろう」「人間とは何だろう」ということを語り合うだろう。

子供たち自身が「生きるとは何か、人間とは何か」ということを考えることは、

教育にとって極めても重要なことである。

学びの本質は、「生」というものを絶えず自分で探究することにあり、

世に溢れる既存の知識を頭の中に詰め込めことではない。

「心ってなんだろう」

「悲しみってなんだろう」

「苦しむってなんだろう」

「なぜ世界はあるんだろう」

「なぜ私たちは生きているんだろう」

「なぜ死んでいくんだろう」

考え、見つめ、問うことは無限にある。

こうした問いと探究の種を、子供たちの心の中に撒いてあげなければならない。

なぜなら、そのような生の探究こそ本当の「人生」なのだから。

真に重要なことを学ぶのに、教科書はいらない。

子供たち一人一人が「生」の不思議と出会い、好奇心と探究心を持ち、

自分で生の真実を発見しようとする独立心を持つことが大切なのだ。

それなしには、子供たちは真に成熟した大人になることはできず、

平凡な、凡庸な、当たり前で順応的な、模倣的な大人になってしまうだけだろう。

しかし今の社会、現代の教育のあり方はどうだろうか。

子供たちは大人が決めた常識やレール、その型枠にはめ込まれ、

教師や親の言いなりになってロボットのように生きている。

人としての独立心や自発性、創造性や発見性よりも、

この腐敗した社会に適合し、順応することだけが重視されている。

社会に適合しない者は「落伍者」であり「のけ者」ということになる。

そうなることが怖いから、親も子供も世間の目を気にし、大衆と同一化し、真似をし、

世の中からはじき出されないようにという不安に駆られる。

しかし、我々が適合しようとしてるその「社会」そのものが、

腐敗し、堕落し、何の真理の輝きもない場所であるということに我々は気づいているだろうか。

今の現代社会には、真理の光も、真実の愛もない。

ただただ、子供たちはこの無駄に競争的で生産的な社会、

一言で言えば野蛮な社会に投げ出され、合わせられ、

無限の可能性と創造性に満ちたエネルギーが失われ、

コピーされたロボットのように同じような大人になってしまうのである。

ただただ悲しく、恐ろしい社会だ。

子供たちを大人が決めた型枠やレールにはめてはいけない。

子供たちが自分で「人生」を見つけ、探究し、

創造していけるような意識と知を目覚めさせなければならない。

その「目覚め」がないならば、子供たちは真の人間になることはできない。

子供たちを暗闇に落とし込むのは、我々大人である。

親、教師、この社会がまったくでたらめで腐敗しているから、

子供たちが行き着く先も不幸でしかないのだ。

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