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「富はいらない。だが子供たちをまっすぐ育てたい。
富など、われわれにとって何の役にも立たない」

人間の真の豊かさ、尊さとは、心の質にかかっています。
心のあり方こそ人間の豊かさを決めるのであり、物の多さではありません。
人間を真に満たすものは「心」そのものです。

富を求めたところで何になるでしょうか。
物質的な豊かさ、富の豊かさは、本当に人間の豊かさを作るものでしょうか。
どれほど富を求め、それを所有していようとも、
いつかは必ず死によって消えてしまうものです。
やがて失われるものを追い求め、それに執着するのは卑小なことです。

真の豊かさは、物や富の中にはありません。
生活が豊かになっても、心が貧しければ人間は凡庸なままです。
お金持ちであろうと裕福であろうと、卑小な人間はどこまでいっても卑小です。
非凡さ、真の偉大さとは、物ではなく人間の精神性の成熟にあります。

富が重要なものであるとして、それを追い求める人は未熟でしょう。
なぜなら、彼は欲望のとりこになっており、その精神は低俗だからです。
彼は生の本質を、その真理を見出すことはないでしょう。

決して失われないものこそ、真理あるものです。
失われるものを追い求めている人は、すでに死んだ生を歩んでいます。

真理は常に、人間の内なる精神と共にあります。
それは心の質、目に見えぬ魂の存在です。
物を超えた次元にあるものこそ、真の豊かさを内包しています。
精神性の開花こそ、人間を真に豊かにし、聖なるものへと高めるものなのです。

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