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多くの人々は、幸せを追い求める。

しかし、幸せを追い求めたとき、人は不幸になる。

幸せとは、追い求めて得られるようなものではない。

もしあなたが何かしらの幸せを得たとしても、

今度はその幸せを守るための闘いが始まる。

あなたは自分の幸せに執着する。

あなたは幸せに「なりたい」と思う。

そして幸せを「失いたくない」と思う。

その欲望、不安、恐れが、まさに不幸せなのだ。

幸せは、追い求めることの中にはない。

獲得できるようなものは本当の幸せではない。

満たされない心を満たそうとするならば、人は幸せから遠ざかる。

「何もない」という状態は、不幸せなことではない。

「何もない」ということは、決して悲しいことではない。

あなたの人生が「何もない」とき、あなたはただ人間としてそこにある。

そのときあなたは、端的に命であり、存在そのものである。

そこに「満ちる」ものがある。

追い求めても追い求めても得られなかったものが、そこにある。

幸福は、命として生まれたときからすでにそこにある。

あなたが赤ん坊のとき、幸せはそこにあった。

あなたは何も求めず、欲していなかった。

ただそこに生まれたばかりの命として存在した。

だから幸せだったのだ。

赤ん坊の頃のあなたと、今のあなたは、一体何が違うのだろう。

何も違いはしない。

今もあの時と同じ、等しい命として存在し、息づいている。

命がある、命であるというそのこと、生きているということそのもの、

その宇宙の愛こそ、終わることのない幸福なのである。

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