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人間関係を失うこと、財産を失うこと、仕事を失うこと、
名誉を失うこと、未来を失うこと、快楽や享楽を失うこと、
思い出を失うこと、居場所を失うこと、自分を認めてくれる何かを失うこと、
「私は生きている」「これが私だ」と思えるものを失うこと、
そして最後にやってくる死という現実。

物質であれ、精神的なものであれ、
私たちは自分が依存しているその対象が失われるのではないかと怯え、おののいています。
その恐れ、おののきの一切の元を辿れば、
そこにある真実は「自分自身を失うことへの恐怖」以外にありません。
恐怖とは”私たち自身”なのです。

人間関係であれ、仕事や財産であれ、地位や名誉であれ、
または自分の存在(存在意義)を意識させてくれる何かであれ、
それらは全て「私」「自分」を成り立たせる心の所有物です。
その所有物、自分を支え、自分を成り立たせ、
「自分」というものを強く意識することができるその所有物を失ってしまったとき、
私たちは絶望し、悲しみに打ちひしがれ、自暴自棄になります。

これは「自分」というものを喪失してしまったことによる精神的なショックです。
自分の人生が、自分そのものが失われてしまったという思いから生まれるこのショック、
心の打撃は人間にとって大きな苦しみ、辛さ、痛みです。

すべては、自分の心の所有に執着してしまうところから起こります。
その心の所有が「自分」のすべてだったからです。
このようなショックが起こらないためには、
最初から心の所有物を手放し、自分というものを捨てて生きる必要があります。
そのような自己放棄の生き方なしには心の自由はありません。

エゴを捨てること、無私無欲で生きること。
そのとき初めて、人は真に自由に生きるでしょう。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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