Check

単に教科書や先生が言うことを覚えることだけが、学びではありません。

人生にはもっと大切な学びがあります。

それは「自分自身の心を見つめる」という学びです。

ただ静かに座って、自分の心の動きを眺めること。

自分の心―思考―の動きを見つめ、

自分の思考は何か、感情は何か、

自分がどのように外部からの働きかけに反応しているか、

こうしたことをただ見つめるのです。

自分の心の動きを知ること。

自分の心の反応を知ること。

心自身が自分の活動―心がどう動いているか―を知らなければ、

人生にとってとても重要なことを見逃してしまうことになります。

というのも、心こそ自分自身であり、社会そのものだからです。

社会とは、私たちの心が作り上げたものです。

心は多くの問題を抱えています。

恐怖、不安、苦しみ、葛藤、怒り、妬み、憎しみ、悲しみ―

これらを理解することなしに、自由とは何かを見出すことはできません。

自分だけでなく、社会全体が心の問題を抱えています。

私たちが社会そのものなのです。

そこで、本当の自由は、壁の外側、社会の壁の外にあります。

しかし、その壁の外に出て自由であるためには、

自分自身の心を理解しなければなりません。

私たちの多くは、社会の中の伝統、文化、習俗、国柄―といったものに縛られ、

心は本来の自由を失い、恐怖や不安を抱いています。

それで、自覚をもち、自分のしていること、自分の心、自分の恐怖、自分の反応、

こうしたすべてに気づくことが、とても重要になるのです。

この気づきから、自分と社会との関係、他者との関係、世界との関係、

それらと自分の心がどのように結びついているかという理解が生まれます。

ただ静かに、一人で、自分の心の働く様子を観察してみてください。

そこには、たくさんの理解と発見があるはずです。

観察しながら「これは正しい、あれは間違いだ」と言わずに、

ただ心の動きを見守り、気づくのです。

心を見つめ、自分自身を知るということは、

とても興味深く、同時にとてつもなく大切なことです。

なぜなら、心は自分自身だけのものではなく、人類共通のものであり、

あなたの苦しみは、同時に人類の苦しみでもあるからです。

理解できるでしょうか。あなたの心は人類の心です。

過去、現在、未来にわたって、人類の苦しみは私たち自身の苦しみなのです。

このことを理解できるなら、あなたは大いなる愛をもつでしょう。

それは、単に自分の自由、自分への愛ということではなく、

人類全体への愛、無量の慈悲です。

自分の心を観察し、理解することは、

人類全体への大いなる愛を生み出すのです。

Trackback URL

http://divinesoul.jp/column/20150113/trackback