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自然豊かなこの場所で、独り沈黙を尊びながら生きていると、

突然まっくた不意に、予想だにしないことが起こる。

今まで無味乾燥だった自然、あたり前のようにそこにあった現実が、

急に生気を帯びて不可思議な様相を呈する。

あらゆる生命が神聖さの中で輝く。

たった一つの石でさえ、測り知れない奇跡となって現れる。

目の前にある空間は、何倍にも膨れ上がって無限に広がる。

突如として世界は奇跡的な様相を帯びる。

緑の草、地面の石、小川の流れ、陽の光─

あらゆるものが光り輝いて目の前に顕れる。

それは幻想でもなんでもなく「現にあるもの」なのだ。

私はただそれを見つめる。

どんな思考もイメージもなく、ただ見つめる。

「見よう」とも思わずにただ見つめる。

その輝きを、光を欲しいとは思わない。

いつまでも続いてほしいとも思わない。

なぜならそのような思いは欲であるから。

神秘、神聖なものと交わるには、厳粛で真剣な精神が必要になる。

そこには陶酔したり、快楽となったりするようなものはなく、

または自分を満足させる体験や結果というものもない。

一瞬一瞬それは起こり、そしてどんな蓄積もなく流れ去っていく。

ただ見つめ、聴くことだけがある。

見ること、聴くことこそ、人間の本質、精髄である。

宇宙の創造は目の前にある。

命の声はこの瞬間に鳴り響いている。

ただ純然と見ること、聴くことが、

測り知れない無限の扉を開く。

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