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ただ見つめてごらん。

ただ聴いてごらん。

心を迷わすことなく、

どんな言葉もよぎらすことなく、

ただ目の前のものを見つめ、

あらゆるものを静かに聴いてごらん。

そこには自由と、真の美がある。

見ること、聴くことに、苦しみも不幸もない。

苦しみ、悲しみ、不安、痛みを作るのは思念(心の動き)である。

頭の中で何も考えず、思わず、

過去も未来も全てを捨て去って、

ただ目の前の花を見つめてごらん。

何もかも忘れて、

ただ鳥のさえずりや小川の流れる音を聴いてごらん。

そこにはあなたに呼びかける宇宙の声がある。

もしあなたが、

心の中で「虚しい」と思えば、

その思い(思念)がそのまま現実となる。

あなたは自分で虚しさを作り上げる。

苦しみも、悲しみも、不安も、

全てはあなたの思念が生み出したものだ。

虚しさを作るのは、

ほかならぬあなた自身である。

苦しみを作るのは、

ほかならぬあなた自身である。

不幸も悲しみも、

全てはあなたの思念が現実となったものだ。

あなたが「悲しい」と思うから、

悲しみはそこにある。

あなたが「辛い」と思うから、

辛さはあなたから離れずにそこにあるのだ。

あなたが「不安だ」と思うから、

不安はいつまでもまとわりつく。

この真理を見てごらん。

あなたの思い＝思念がそのまま、

あなたの人生を、生活を作り上げているということを。

思念が人間の心を左右し、生き方そのものを形作る。

人間が不幸と苦しみに陥るとき、

それは思念の網にとらわれているということなのだ。

ただ見つめ、聴きなさい。

全てを捨てて、ただ見つめ、聴きなさい。

今までの自分、これからの自分、

その過去も未来も全て捨てて、ただ見つめ、聴きなさい。

まったく思念を挟まないとき、

時間軸の上にある思念の網から離れるとき、

あなたは本当の自由としてある。

過去も未来もない「今を生きる」自由である。

この自由から、新しい「生」が目覚めてくる。

新しい「生」の次元が開けてくる。

今までにない新しい世界を、あなたは生きる。

心が根源的に生まれ変わることで、生もまた生まれ変わる。

あなたは再生し、新生し、新たな人間となる。

古いすすけた自分から脱皮することで、

瑞々しい羽を持った蝶になるのだ。

あなたの中に、新しい宇宙が誕生する。

思念は人間にとっての闇である。

光は、思念を超え、時間を超え、過去も未来も超え、

「今」という輝きの中にある。

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