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「知識ではなく、知恵を求めよ」

私たちの多くは、頭に詰め込むだけの知識を追い求めようとします。
知識は詰め込むことができますし、それによって博識になることもできます。
しかしながら、知識というものは人間の生を真に豊かにすることはありません。

もちろん生活を営むことや、仕事をする上では知識は必要です。
ただ、そうした知識というものはあくまでも表面的なものです。
どんなに知識を詰め込んでも、それが生の深みに達することはありません。
というのも、生命の深さ、その豊かさは、
表面的な知識によっては触れることができないからです。

知識はやがて消え去るものであり、一時的なものです。
生の本当の豊かさとは、有限な知識では測ることはできません。
生命の神秘、宇宙の神秘を感じることに知識は役に立ちません。

知識は記憶と同じものであり、どこまでいっても過去のものです。
過去は古いものであり、決して新しいものをもたらしません。
知識だけを詰め込むことは、古びた人間になることと同じです。

しかし、知識でもなく記憶でもない一瞬一瞬の「生」というものがあり、
それを感じられる「知」こそが本当の知恵です。
この知は過去にはなく、「今」という一瞬一瞬のうちにあります。
それは直観的で霊的な知の輝きです。
この知こそ人間を新たにし、精神を再生させるものです。

知恵は一瞬一瞬の測り知れない「生」を感じる能力であり、
この能力が人間を開花させ、かつ創造性を生みます。
この知恵なしには、人の生は腐敗していくでしょう。

人間の生を真に深めるものは、表面的な知識ではなく、
決して消え去ることのない宇宙的な「知」、その叡智です。

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