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「過去が”私”を作り上げます。現在に”私”はありません。
心が過去の中を動き回っている限り”私”がそこにあります。
心とはこの過去に他ならず、心がこの”私”なのです」

過去が、「私」という意識を作り上げます。
過去の経験、満足、快楽、名声、幸福―
これら一切が「私」という意識を作り上げ、それを強固なものにします。
私、自分、自己、自我―その意識の根は過去の記憶にあります。

過去の記憶がなければ、「私」と言いえるものは何もないでしょう。
「私」を成り立たせているのは、過去の記憶だからです。
かつてこうあった自分、かつてこうだった自分―
その記憶された過去こそ「私」にほかなりません。

「私」という中心がある限り、そこには混乱と無秩序があります。
なぜなら、「私」とは自己執着にほかならず、
その自己執着は常に恐怖や不安、葛藤を生じさせるからです。

私たちは「自分」を失うことを恐れます。
その「自分」、「私」を守ろうとすることが心の闘争であり、
その心の闘争は私たちにとって苦しみ以外の何ものでもありません。
にも関わらず、心は絶えず「自分」に執着し、それを固持しようとします。

心の自由があるためには、「私」からの離脱がなければなりません。
つまり、自己執着を終わらせ、自己なしに生きるということです。
自己執着こそ、私たちの心の苦しみと混乱の元です。
それに囚われ続ける限り、決して自由はありません。

「私」を捨てるということは、過去を捨てて生きることです。
過去からの縛りから解き放たれるならば、人は「現在」のみに生きます。
ただ「現在」に生きる人だけが、真に自由なのです。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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