ドイツ神秘主義　マイスター・エックハルトの言葉13

「天の運行は純真な動物において最もよく知られうる。
純真な動物は単純な仕方で天の運行を知るからである。
子供も同様である。子供は自分の考えというものを持たないからである。
しかし賢く、多くの考えを持つ人たちは、
多様な事物のもとでいつも外へと向かわせられているのである」

子供たちや野生の動物たちは、
何も知らないがゆえに未知なる神秘を感じることができます。
大人のように知識や言葉や思考に溢れていないので、
純然たる生命を見、その存在の神秘を感じることができるのです。

野生の動物たちは、私たち人間の目には見えない”何か”を察知しています。
それは決して言葉で言い表せるようなものではないでしょうし、
私たち人間が科学によって説明できるようなものでもないでしょう。

子供たちは純真無垢で、大人のように多くの考えに溢れていない分、
それだけ未知なるものに対しての感受性が豊かであり、
大人が感じられないような未知の神秘を感じています。

これとは反対に、大人は様々な知識や言葉で自分の心を溢れさせるので、
宇宙の神秘を感じられる感性を失ってしまい、
子供のように測り知れないものを感じ取ることができる無垢な心を忘れてしまいました。

科学的知識を頭に詰め込んだ学者や教授たちは、一体何を知っているのでしょうか?
仕事やビジネスだけに生を費やす人々は、一体どれほど心が荒んでいるでしょうか?
彼らはもはや、子供の頃にあったはずの「無垢」を完全に失ってしまいました。

子供や動物たちは、知識がないからこそ未知なるものを感じ取り、
固定された考えや言葉を持たないからこそ、
頭脳も言葉も超えた測り知れない宇宙の叡智に触れているのです。

真に神を感じることができるのは、”何も知らない”純真無垢な精神だけです。
知に囚われない精神だけが、無限の宇宙の神秘を開きます。
無垢な精神を失わない人々は、刻々と神秘を享受し、それを感じ取っています。

ビジネスに勤しむ大人や、知識だけの科学者たちは、
決して神を見ることはできないでしょう。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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