真理と光の証人　シモーヌ・ヴェイユの言葉5

「心の空虚さを満たしたり、苦悩を和らげたりするような信仰は退けなければならない。
不死や生まれ変わりといった信仰についても同じである。
また、あらゆる出来事に神の働きかけや神の意志を見る信仰も。
つまり、一般的に宗教の中に求められる一切の< 慰め>を退けなければならない」

何の根拠もない不死や生まれ変わりといった信仰にすがる人々がいます。
また、神の意志に従って生きていると思い込んでいる人々もいます。
なぜ私たちはこのような信仰にすがって生きているのでしょうか。

私たちは自分自身の精神的な報いや慰めを欲し、
それを特定の宗教や信仰に求めているようです。
そこにあるのは自己憐憫、自分自身にすがろうとする気持ちです。
どうしても自分の報いが欲しいという欲望です。

しかしそのような信仰は、はたして真実なものでしょうか。
自分に報いが訪れるかもしれない、それを期待して宗教を信仰すること、
慰めや満足が与えられるかもしれない教義やイデオロギーを信じ込むこと、
はたしてそのような自己中心的な心に囚われたところに真理があるのでしょうか?

自己中心的なエゴから求められた< 慰め>も< 報い>も、
自己満足や自己実現を得ようとする人間の欲望にすぎません。
そのようなところには決して真理はないのです。

虚偽に基づいた何の根拠もない宗教の教えを否定すること、
想像や妄想の域を出ない信仰は退けること、
単に自分の欲や願望を満たすためだけに報いや慰めを求めないこと、
自己満足を満たしてくれるような教義に依存してしまわないこと、
このような精神こそ、私たちの心を清めます。

報い、慰め、自己実現―
そのような甘い霊的な誘惑や教えから自分自身をしっかりと切り離し、
明晰に現実を見つめ、現実を生きることこそ、真に健全で宗教的な精神です。
そのような健全な精神を持つことで初めて、私たちは本物の真理の探究を行えるのです。

◇ディヴァイン・ソウル＆梵我蓮‐スピリチュアル・ユニバーシティ‐

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